この本はジャズミュージシャンの菊地成孔が自らの幼少期や音楽家としての生活などのエッセイをまとめたもの。お固い仕事お固い生活を送っているぼくには新鮮で、読んでいると別の人生を生きているように気持ちよく吸い込まれていくのだ。
菊地がピチカート・ファイヴのレコーディングに参加したときのくだりがすごく気に入っている。彼がピチカートの音楽について書いているところが特にいい。
...ピチカートVの音楽は、現在では数えきれないほどのリリース量になっていますが、総ての曲に終始一貫したテーゼがあります。それは「どうせ世間は酷いニュースばかりなんだ。外は地獄だし地球もいつかは滅ぶかも知れない。だから、音楽が鳴っている間だけは最高でラブリーでグルーヴィーに踊ろうよ」っていう、まるで60年代のグループサウンズの歌詞みたいな、しかしカントよりも堅牢な鋼鉄の哲学なのです。(「スペインの宇宙食」小学館文庫p136-p137)
刹那的で現実逃避的だけど、困難な状況を受け入れて腹をくくってやることをやる、好きなことを。なんだかこのことを今年のモットーにしようかなと思ってみたりしている。あ、とんでもなく遅くなりました。明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
お正月休みの数日間を過ごした東京ディズニーランドにて。カメラ片手に写真を撮りまくっておりました。てやんでぃ。
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